ほとんどの歯が歯茎の腫れやぐらつきなどで思うように噛むことができなくなってしまった人、調整を繰り返しても合わない総入れ歯、負担をかけている歯が次々とぐら付きだした部分入れ歯。こういった歯周病や総入れ歯・部分入れ歯に長年悩んできた方を対象としたクイック・インプラントシステムです。顎骨量の有無によってやや本数は異なりますが、基本は4本のインプラントで12～14本の義歯を支えるという、画期的なシステムを指します。（顎骨量の有無によっては４～８本）。
しかもクイックという表現どおり手術したその日から軽いものであれば食事をしていただけるという大きな特長もあります。
オールオン4は、少ない本数のインプラントで、歯の無い状態で暮らさなければならない期間をゼロにできるという画期的なインプラントシステムです。つまり、従来のように1本の歯の欠損に対して1本のインプラントを埋入するという方法と比べると、身体的な侵襲が少なく、経済的にもリーズナブルで負担が軽くなったという新しいインプラントシステムの代表選手なのです。
なぜオールオン4が無歯顎、あるいは無歯顎に近い人に適用するかというと、総入れ歯は部分入れ歯と異なり連結した形だからです。その形ゆえに均等に負荷をかけられるという特質を利用したわけです。その上オールオン4は即時負荷をかけるほどかえって骨とインプラントとの結合が安定するという特長をもっています。それが手術当日に食事ができることの理由です。
また4本のインプラントで支えるという仕組みは、線で支えるより4脚の椅子のように面で支えるほうが安定するという考えから生まれたものです。しかもより広い四角形を描けるように角度をつけてインプラントを埋入する工夫もされています。力学的にも構造的にも計算し尽くされた最先端のシステムといえるでしょう。
どのポイントにインプラントの４点を置くかは、顎骨の量などさまざまな条件を計測した上で決まります。CTなど先端の医療機器を使い、それぞれの人に合わせた精密な設計図を作って決まります。骨の条件によっては5〜8本必要な場合もありますが、基本は4本です。
歯科用CTスキャンは、一般のCT機器とは異なり、幅1ミリ以下の精度で断層撮影をします。それによって骨内の様子や状況を外部から見ることができます。3D画像で立体的にも見ることができるので、神経の位置や空洞を把握しつつ、どの角度にどの長さでインプラントを埋入できるかを確実に判断します。
見えないところにインプラントを勘で入れるのではなく、見えるところに入れるのです。CTスキャン画像は、安心してインプラント手術を受けていただく後ろ楯になっているわけです。
ノーベルガイドシステムなどにより、歯肉を切らずにインプラントを埋入することができるようになりました。
これらの技術は日々変化しており、我々ISOメンバーが中心となり、この技術、手術方法を実践しており、高齢者にも安心した治療方法であることを紹介できます。
